
電験三種の資格は就職においても有利になると言われています。
今回の記事は、高校生が電験三種の資格を取るにはどのようにすれば良いのかといったことについて解説していきます。
電験三種の資格に興味がある、あるいは在学中に資格を取得して将来の役に立てたいという方はぜひ参考にしてください。
電験三種は高校生でも受験でき、十分合格できる

電験三種は高校生でも受験でき、毎年数十名の合格者が出ています。
以下の項目からは高校生が電験三種を受験した場合に考えられることを説明していきます。
電験三種は受験資格なし!

現在高校生なのですが電験三種は受験できますか?
電験三種に受験資格はありません。しかし、試験の難易度は高校生には少々高く感じられます。
験三種の試験は基本的には年齢、経歴一切不問になっています。
実際に電験三種の受験生を年齢別に区分した以下のグラフを見てみましょう。

割合は少ないものの十代の受験者も確実にいます。
また、学生というのは大学生や短大生も含みますが、社会人でなくとも受験している人は多数存在していることが分かります。
電験三種の資格試験の難易度は高め
電験三種の試験は、難易度自体は高めとなっています。その試験内容は一般的には工業高校電気科卒業程度の難易度と言われていて、基本的な理数系の知識をベースとして専門性のある知識の習熟が必要不可欠です。
そのため文系学生ですと普段学校のカリキュラムで習うことのない分野を学ばなければならなくなります。
工業系の学校に通って専門的なことを学んでいる学生であっても、合格するための敷居はなお高いので、高校3年間+αの学習と時間がかかると考えたほうが良いでしょう。
高校生が電験三種の資格を取得するための勉強法と戦略

以下の項目からは実際に電験三種の資格を取得するために、どのくらい勉強しなければならないのかといったことを説明していきます。
敷居の高さを感じている方も、具体的なプランを持てば合格する確率がグッと高まりますので、ぜひ参考にしてください。
電験三種合格に必要な勉強時間
一般的に電験三種の資格試験に合格するために必要な学習時間は500〜1000時間と言われています。毎日2時間、約8ヶ月勉強するとおよそ500時間となり、最低ラインに到達する計算になります。
普通科の高校生が高校での勉強に加えて資格の勉強をし、合格するのはかなりの胆力が必要になります。高校入学前という方は専門コースの履修や進学を視野に入れましょう。専門コースとは、たとえば電気科のある工業高校や、例年合格者数上位に入っている工業高校などのことです。
- 松阪工業高等学校
- 津島工業高等学校
- 長崎工業高等学校
- 浜松工業高等学校
- 福島工業高等学校
必ずしも上記の工業高校に入らなくてはいけないということではありませんが、どの高校が何に力を入れているのかは確認しておきましょう。
電験三種の勉強方法
電験三種の科目は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目がりますが、そのうち必ず理論から勉強するようにしましょう。その理由は理論の科目が他の機械の科目などに関わって来ることも多く、そこが理解出来ていないと効率良く学習することができないためです。
また、法規の科目は最後に勉強するようにしましょう。法規は範囲が広く、テストにおける一問ごとの配点の比重も大きいので、重点的に学習するのは最後にするのが効率的なのです。
- 「理論」科目から勉強をはじめよう
- 「法規」は最後に回そう
電験三種は3年以内に4科目全ての合格を目指そう
電験三種の試験は、「科目合格制度」を取っていて、4つの科目のうち一つでも合格すれば、残り2年以内に残りの科目全てに合格すれば資格を取得できます。ただし、この期間を過ぎてしまうと最初に合格した科目の免除は取り消されてしまい、もう一度合格しなければならなくなりますので注意しましょう。
一度合格した科目をまた勉強し直さなければならないというのは精神的にも負担がかかりますので、「科目合格制度」に頼り過ぎないようにしましょう。また、試験はマークシート方式を採用していますが、科目によっては計算問題も多く出題されます。
高校3年生は受験支援をしてくれる就職先を探す
高校1年生や2年生、もしくは中学3年生の場合は、在学中に電験三種の勉強と合格を目指すことはできます。しかし、現時点で高校3年生の場合は、在学中の合格を目指すハードルの高さも問題です。ですので、在学中の合格を目指すのではなく、電験三種の資格取得支援を行っている企業へ就職を目指しましょう。
電気工事会社の中には、資格手当の付与の他にも就職後に資格取得を目指す社員向けに、研修会やテキストの準備など、学習環境に関する支援を行っている企業もあります。
求人票に資格取得支援・資格取得制度などの表記があるので、就職先を探している方は特に注目です。
まとめ

電験三種の資格試験は高校生でも受験可能ですが、その難易度から最低でも一年は勉強する必要があります。
「科目合格制度」がありますので、一回の受験でで4科目全てに合格しようと気負う必要はなく、最大で3年スパンで見て計画を立てましょう。
- 勉強は最低500時間必要
- 開催時期は毎年9月上旬
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