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作成日 2020/2/24

第一種電気工事士とは?資格取得のメリットや試験概要・第二種との違いも解説

    第一種電気工事士資格を取得するメリット


    第一種電気工事士資格を取得するメリットは以下の3つがあります。

    第一種電気工事士資格を取得するメリット
    • 第二種電気工事士よりも工事の範囲が広がる
    • 給料や手当が増える
    • 転職が有利になる

    次からは上記 3つのメリットについて詳しく解説していきます。

    第二種電気工事士よりも工事の範囲が広がる

    電気工事士資格には第一種電気工事士と第二種電気工事士の2つがあります。第一種電気工事士資格を取得することで、第二種電気工事士資格よりも扱える工事の範囲が広がります。

    第一種電気工事士であれば、第二種電気工事士が扱える一般家庭や小規模な店舗・商店の電気工作物に加えて、工場やビル、病院といった事業用の大規模な電気工作物の工事を行うことができます。

    給料や手当てが増える

    第一種電気工事士は第二種電気工事士の上位資格なので、資格を取得することで給料が増えることにつながります。

    例えば、第一種電気工事士は規模の大きな工事を担当するので、大企業に就職や転職することができれば収入が上がります。

    また、第一種電気工事士資格を取得することで社内の資格手当を受けることができたり、昇進や昇給をすることで収入が増えます。

    第一種電気工事士資格に合格すると、資格手当として平均で月額4,000円〜20,000円支給されるのが一般的です。

    また、第一種電気工事士資格を取得することで、以下のような資格を取得できたり、認定を受けられたりする優遇措置があります。

    取得できる資格や優遇措置
    • 認定電気工事従事者
      認定を受けることができる
    • 特定電気工事資格者
      5年以上の実務経験があれば、ネオン工事資格者認定講習で認定を受けることができる
    • 特種電気工事資格者
      5年以上の予備発電装置工事の実務経験を積んだあと特種電気工事資格者講習受講後認定を受けることができる
    • 消防設備士
      試験が一部免除される
    • 消防設備点検資格者
      消防設備点検資格者講習の受講資格を得ることができる
    • 建設業法による専任技術者資格
      認定を受けることができる
    • 電気工事施工管理技士
      受験資格が得られる

    上記の資格を取得することで、監督や管理者の立場になり、さらに業務の幅を広げることができます。

    それだけでなく、上記の資格を取得することで現場で責任者の地位につくことができるので、収入を増やすことができるのです。

    転職が有利になる

    電気工事士の資格を取得することで、転職が有利になります。実務経験があれば転職で有利になるのはもちろんですが、電気工事士の実務経験がなくても転職で有利になることが多いです。

    電気工事の仕事の需要は増え続けており、資格保有者が足りない状況なので、資格さえあれば未経験でも採用したいという企業は増えています。

    独立することが可能になる

    電気工事士として独立することが可能になります。

    企業に所属して電気工事士として働くのでは、どんなに仕事を多く請け負ったとしても、また、勤続年数が増えて昇進したとしても、年収600万円を超えることは容易ではありません。

    しかし、個人事業主として独立するならば、さらに高額な年収を目指せます。法人を設立し、何人か従業員を雇って手広く電気工事を請け負っている方も少なくありません。

    第一種電気工事士の資格概要


    次からは、第一種電気工事士がどのような資格なのかについて、資格の概要を解説していきます。

    第一種電気工事士は、電気工事をするために必要な国家資格

    第一種電気工事士は、電気工事をするために必要な、経済産業省が認定する国家資格です。

    電気工事の仕事には漏電事故や転落事故、停電といった危険が伴うため、電気工事士の資格保有者でなければ仕事をしてはならないと法律で定められています。

    第一種電気工事士は最上位の資格

    第一種電気工事士は、第二種電気工事士の上位資格です。そのため、第一種電気工事士の方が第二種電気工事士よりも試験の難易度が高く、合格率は低いです。

    もし電気工事士を目指すなら、まずは第二種電気工事士資格を取得した後、実務経験を積んでから第一種電気工事士の合格を目指しましょう。

    第一種電気工事士として仕事をするには実務経験が必要

    第一種電気工事士として仕事をするには、免状を交付されている必要があります。免状とは、第一種電気工事士資格を保有していることを証明するもののことです。

    第一種電気工事士資格の免状を交付されるには、以下の2つのうちいずれかの条件を満たしている必要があります。

    第一種電気工事士資格の免状交付条件
    • 大学、高等専門学校の電気工学課程の卒業者の場合卒業後3年以上で、電気理論、電気計測、電気機器、電気材料、送配電、製図(配線図を含むものに限る)および電気法規を修得している者
    • 実務経験5年以上

    大学や高等専門学校で電気関係の科目を履修していない場合は、まずは第二種電気工事士を取得し、現場で実務経験を積む必要があります。

    第一種電気工事士の試験概要


    第一種電気工事士試験を受験するなら、まずは以下の5点について確認しておきましょう。

    第一種電気工事士の試験概要
    • 試験内容
    • 難易度
    • 合格率
    • 受験資格
    • 試験日・受験手続・受験料

    次からは上記の5点について具体的に解説していきます。

    試験内容

    第一種電気工事士試験は、筆記試験と技能試験に分かれており、筆記試験と技能試験の概要はそれぞれ以下の通りです。

    試験概要
    • 筆記試験
      方式:四肢択一のマークシート方式
      試験時間:140分
    • 技能試験
      方式:与えられた配線図を持参した工具で完成させる
      試験時間:60分

    筆記試験と技能試験で出題される分野はそれぞれ以下の通りです。

    筆記試験
    • 電気応用
    • 電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備
    • 電気工事の施工方法
    • 自家用電気工作物の検査方法
    • 配線図
    • 発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性
    • 一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安に関する法令
    技能試験
    • 電線の接続
    • 配線工事
    • 電気機器・蓄電池及び配線器具の設置
    • 電気機器・蓄電池・配線器具並びに電気工事用の材料及び工具の使用方法
    • コード及びキャブタイヤケーブルの取り付け
    • 接地工事
    • 電流・電圧・電力及び電気抵抗の測定
    • 自家用電気工作物の検査
    • 自家用電気工作物の操作及び故障箇所の修理

    筆記試験については、さらに以下のように細かく範囲が定められています。

    電気に関する基礎理論
    • 電気に関する基礎理論
      ・電流、電圧、電力及び電気抵抗
      ・導体及び絶縁体
      ・交流電気の基礎概念
      ・電気回路の計算
    • 配電理論及び配線設計
      ・配電方式
      ・電線路
      ・配線
    • 電気応用
      ・証明
      ・電熱及び電動機応用
    • 電気機器・蓄電池・配線器具・電気工事用の材料及び工具並びに受電設備
      ・電気機器、蓄電池及び配線器具の構造、性能及び用途
      ・電気工事用の材料の材質及び用途
      ・電気工事用の工具の用途
      ・受電設備の設計、維持及び運用
    • 電気工事の施工方法
      ・配線工事の方法
    • 電気機器、蓄電池及び配線器具の設置工事の方法
      ・コード及びキャ ブタイヤケーブルの取付方法
      ・接地工事の方法
    • 自家用電気工作物の検査方法
      ・点検の方法
      ・導通試験の方法
      ・絶縁抵抗測定及び絶縁耐力試験の方法
      ・接地抵抗測定の方法
      ・継電器試験の方法
      ・温度上昇試験の方法
      ・試験用器具の性能及び使用方法
    • 配線図
      ・配線図の表示事項及び表示方法
    • 発電施設・送電施設及び変電施設の基礎的な構造及び特性
      ・発電施設、送電施設及び変電施設の種類、役割その他の基礎的な事項
    • 一般用電気工作物及び自家用電気工作物の保安に関する法令
      ・電気工事士法、同法施行令及び同法施行規則
      ・電気事業法、同法施 行令、同法施行規則、電気設備に関する技術基準を定める省令及び電気 関係報告規則
      ・電気工事業の業務の適正化に関する法律、同法施行令 及び同法施行規則
      ・電気用品安全法、同法施行令、同法

    難易度

    第一種電気工事士の合格率は20%中盤から30%程度なので、国家資格の中では中程度の難易度となっています。

    最難関の国家資格である司法試験や司法書士試験、公認会計士試験は合格率10%未満であり、第一種電気工事士と同じく合格率が20%中盤から30%の国家資格には、建設機械施工技士1級、建築施工管理技士2級、2級建築士などがあります。

    筆記試験には免除制度がある

    第一種電気工事士試験は以下の3つの条件のうちいずれかを満たすと、筆記試験が免除される免除制度があります。

    筆記試験免除の条件
    • 前年度の第一種電気工事士筆記試験に合格した者
    • 第一種、第二種、または第三種電気主任技術者免状の交付を受けている者
    • 旧電気事業主任技術者資格検定規則による電気事業主任技術者の資格を有する者

    合格率


    第一種電気工事士の平成26年から平成30年までの筆記試験、技能試験、最終合格率はそれぞれ以下の通りです。

    筆記試験
    • 平成26年度-42.9%
    • 平成27年度-42.7%
    • 平成28年度-50.3%
    • 平成29年度-47.0%
    • 平成30年度-40.5%
    技能試験
    • 平成26年度-58.1%
    • 平成27年度-70.9%
    • 平成28年度-61.7%
    • 平成29年度-63.5%
    • 平成30年度-62.8%
    最終合格率
    • 平成26年度-24.9%
    • 平成27年度-30.0%
    • 平成28年度-31.1%
    • 平成29年度-29.8%
    • 平成30年度-25.4%

    受験資格

    第一種電気工事士には受験資格がありません。そのため、第二種電気工事士資格を保有していなくても、第一種電気工事士資格から取得することも可能です。

    ただし、先に説明したように第一種電気工事士として仕事ができるようになるためには、免状が必要であり、免状の交付には実務経験が必要であることに注意しましょう。

    試験対策に必要な時間

    第一種電気工事士の筆記試験は50問出題されますが、マークシート方式かつ約6割の正答率が合格ラインなので、そこまで難関資格ではありません。1日30分ほど勉強するなら1年ほどで試験範囲を網羅できるでしょう。

    もちろん勉強のスピードには個人差があるので、1日2時間程度の勉強量を1ヶ月続けるだけでも試験範囲を覚えられる方もいます。

    まずは参考書や過去問を入手し、無理なく勉強を進めていけるように計画を立ててください。

    試験日・受験手続・受験料

    第一種電気工事士の試験日と受験料はそれぞれ以下のようになっています。

    試験の手続き日程と受験料
    • 試験日
      筆記試験:10月第1週目の日曜日
      技能試験:12月第1週目の土曜日または日曜日
    • 受験申込受付期間
      6月19日〜7月3日
    • 受験料
      インターネットによる申し込み:10.900円
      郵送による申し込み:11.300円

    また、第一種電気工事士試験の受験手続には以下の2つの方法があります。

    1.インターネットによる申し込み
    2.郵送による申し込み

    インターネットによる申し込みをするには、一般財団法人電気技術者試験センターの公式サイトから、画面に従って必要事項を入力していきます。

    インターネットによる申し込みでは、以下の4つの方法で受験手数料を納付することができます。

    インターネット申し込みの受験手数料納付方法
    • 国内で発行されたクレジットカードによる決済
    • コンビニ決済
    • Pay-easy(ペイジー)決済
    • 指定の銀行口座への振り込み

    郵送による申し込みをするには、まずは書店等で配布されている受験案内を入手し、同封されている受験申込書に必要事項を記入します。

    郵送による申し込みでは、受験手数料の納付方法はゆうちょ銀行による振込に限られます。ゆうちょ銀行で振込手続きを終えたら、領収書として「振替払込請求書兼領収書」を受け取るのを忘れないようにしましょう。

    受験票が届かないなどのトラブルが起きた際に試験センターへ問い合わせに使用するので、受験票が届くまでは大切に保管しましょう。

    筆記試験の免除申請を行う場合は、インターネットによる申し込みの場合も郵送による申し込みの場合でも提出書類を試験センターに送付する必要があります。

    第一種と第二種の違い


    ここからは第一種電気工事士と第二種電気工事士の違いについて詳しく解説していきます。
    業務内容や試験の難易度、給料などについて具体的に解説していくので、ぜひ参考にしてください。

    業務内容やできることの違い

    第一種電気工事士と第二種電気工事士は以下のように、扱える電気工作物の範囲が異なります。

    第一種電気工事士と第二種電気工事士の業務範囲
    • 第一種電気工事士
      最大電力500キロワット未満の自家用電気工作物
      一般用電気工作物
    • 第二種電気工事士
      一般用電気工作物

    第一種電気工事士は、一般家庭や小規模な店舗・商店などに加えて、ビルや工場、病院などの大規模建築物の電気工作物の工事を行います。

    また、第一種電気工作物は建物だけでなく鉄道の電気工事も行います。具体的には、変電所や架線の張り替え、駅構内の照明設備の工事などを行います。

    第二種電気工事士も鉄道の電気工事を行うことがありますが、メインとなるのは一般家庭などの電気工事です。

    具体的には、住宅に家電製品を設置する際に伴う工事や、病院の医療機器、企業のセキュリティ機器の工事などです。

    資格取得の難易度の違い

    第一種電気工事士の合格率が20%台中盤から30%台前半であるのに対して、第二種電気工事士の合格率は30%台中盤から40%台前半です。

    第一種電気工事士の方が10%ほど合格率が高く、合格するのは難しくなっています。

    また、第一種電気工事士試験では第二種電気工事士試験よりもさらに応用的で専門性な問題が出題されます。

    そのため、第一種電気工事士資格を取得する方が第二種電気工事士資格を取得するよりも難易度が高いのです。

    給料は約5万円ほど第一種の方が多い

    第一種電気工事士の方が第二種電気工事士よりも給料が平均で5万円ほど多いです。

    第一種電気工事士の方ができる業務の範囲が広く、様々な手当が付与されるからです。

    電気工事士の給与は勤務先の会社によって異なりますが、平均月収だと第二種電気工事士が28万円〜30万円、第一種電気工事士が33万円〜35万円となっています。

    まとめ


    第一種電気工事士は、第二種電気工事士の上位資格であり、扱える工事の範囲が広いです。

    扱える工事の範囲が広いことから需要も高く、転職で有利になり、昇進に伴う昇給や資格手当によって収入アップにつながります。

    専門性が高いことから問題が難しく、合格率も20%中盤から30%前半と第二種電気工事士よりも低いです。

    そのため、まずは第二種電気工事士の資格を取得してから第一種電気工事士へとステップアップしていきましょう。

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