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作成日 2020/2/24

第三種電気主任技術者試験は難しい?試験科目や合格率も解説

    第三種電気主任技術者試験は、いわゆる「電験三種資格」を取得するために必要な試験です。

    本記事では、第三種電気主任技術者試験は難しいのかどうか、合格率はどの程度なのか、試験科目などを解説していきます。

    また、第三種電気主任技術者試験に合格するために必要な勉強時間や対策方法なども解説していきます。

    第三種電気主任技術者試験の概要

    ここからは、第三種電気主任技術者試験がどのような試験なのか、概要と試験の内容について解説していきます。

    受験資格はない

    第三種電気主任技術者試験には、受験資格はありません。年齢や履修している課目などに制限はないので、申し込み手続きさえすれば誰でも試験を受けることができます

    なお、電験三種の資格を取得するには、試験を受けて4科目すべてに合格する方法と、所定の単位を取得して認定校を卒業し、実務履歴を積み重ねてから経済産業大臣に免状交付を請求する方法の2通りがあります。

    出題方法や出題内容

    出題方法

    試験形式と合格点
    • 試験形式:五肢択一のマークシート
    • 合格点:各科目60点以上

    試験に持ち込めるもの
    • 電卓(3桁・4桁の四則計算ができるもの)
    • 筆記用具
    • 時計

    試験科目
    • 理論
    • 電力
    • 機械
    • 法規
      ※科目別合格制度あり
      4科目中のいずれかの科目に合格している場合、翌年及び翌々年の合格済み科目の試験が免除

    出題内容

    第三種電気主任技術者試験の試験科目の出題範囲、問題数、配点、試験時間は以下の通りです。

    理論
    • 出題範囲
      -電気理論、電子理論、電気計測及び電子計測
    • 問題数・範囲
      -A問題14問×各5点
      -B問題3問(選択問題含む)×各10点
    • 試験時間
      -90分

    電力
    • 出題範囲
      -発電所及び変電所の設計及び運転、送電線路及び配電線路(屋内配線を含む。)の設計及び運用並びに電気材料
    • 問題数・範囲
      -A問題14問×各5点
      -B問題3問×各10点
    • 試験時間
      -90分

    機械
    • 出題範囲
      -電気機器、パワーエレクトロニクス、電動機応用、照明、電熱、電気化学、電気加工、自動制御、メカトロニクス並びに電力システムに関する情報伝送及び処理
    • 問題数・範囲
      -A問題14問×各5点
      -B問題3問(選択問題含む)×各10点
    • 試験時間
      -90分

    法規
    • 出題範囲
      -電気法規(保安に関するものに限る。)及び電気施設管理
    • 問題数・範囲
      -A問題10問×各6点
      -B問題3問×各13~14点
    • 試験時間
      -65分

    各科目の詳しい出題内容は記事の後半で解説しています。

    科目別合格制度がある

    受験によって電験三種の資格を取得するためには、理論と電力、機械、法規の4つの科目の試験すべてに合格する必要があります。

    しかし、すべての科目を同時に合格する必要はありません。

    科目ごとの合格は2年間有効なので、まずは理論だけ合格し、翌年に電力と機械、翌々年に法規に合格しても、電験三種の資格を取得できます。

    ただし、2年を過ぎると科目合格は有効ではなくなるため、もう一度、試験を受けて合格の実績を積み重ねる必要があります。

    申し込みや試験のスケジュール

    申し込み・試験のスケジュール
    • 受験案内申込書配布時期:5月上旬
    • :受験申し込み受付期間:5月下旬〜6月上旬
    • 試験日9月上旬

    電験三種の試験は、以下のスケジュールに沿って実施されます。年に1回しか実施されないので、申し込み手続きを忘れずに期間中にしてください。

    また、申し込みから試験日までに3ヶ月ほどあるので、受験自体も忘れないように注意してください。

    受験手数料
    • インターネットからの申し込み:4.850円
    • 郵便での申し込み:5.200円

    申し込み方法によって、受験手数料が異なります。

    なお、インターネットから申し込む場合は、受験手数料を支払う際に振込手数料や事務手数料が別途請求されるため、トータルで見れば、郵便で申し込む場合と同程度の費用がかかります。

    試験会場

    試験会場
    • 北海道・東北/北海道札幌市、岩手県盛岡市・滝沢市、宮城県仙台市、山形県山形市
    • 関東/栃木県宇都宮市、群馬県前橋市、茨城県つくば市・水戸市、埼玉県さいたま市・熊谷市、千葉県千葉市・市川市、東京都23区(世田谷、新宿、葛飾、文京)、東京都武蔵野市・小金井市、神奈川県横浜市・相模原市
    • 中部/新潟県新潟市、石川県野々市、岐阜県大垣市、静岡県静岡市、愛知県名古屋市
    • 関西/三重県津市
    • 滋賀県大津市・彦根市、京都府京都市、大阪府大阪市・大東市、兵庫県神戸市・西宮市
    • 中国/岡山県岡山市、広島県広島市・松江市、山口県周南市
    • 四国/香川県高松市、愛媛県松山市
    • 九州・沖縄/福岡県福岡市・北九州市、長崎県長崎市、熊本県熊本市、大分県大分市・別府市、沖縄県中頭郡

    申し込みの際に、試験会場の場所も指定できます。インターネット経由で申し込み、試験会場の場所を変更したいときは、変更可能期限内ならインターネットで変更できます。

    期限を過ぎてしまったとき、もしくは、郵便で申し込んだときは、「申込内容変更申出書」を試験センター本部に郵送することで場所を変更できる場合もあります。

    第三種電気主任技術者試験の難易度

    ここからは第三種電気主任技術者試験の難易度について合格率を紹介した上で解説していきます。また、第三種電気主任技術者試験の合格率が低い理由についても解説していきます。

    年度別合格率

    第三種電気主任技術者試験の直近5年間の合格率は以下の通りです。

    年度別合格率
    • 平成28年度-7.7%
    • 平成29年度-8.5%
    • 平成30年度-8.1%
    • 平成31年度-9.1%
    • 令和元年度-9.3%

    いずれの年度も合格率は10%未満であることがわかりました。
    第三種電気主任技術者試験と同じく合格率10%未満の資格として、最高難易度の試験として知られている公認会計士試験、不動産鑑定士試験、弁理士試験などがあります。
    第三種電気主任技術者試験は非常に難易度の高い試験であることがわかります。

    第三種電気主任技術者試験の合格率が低い理由

    第三種電気主任技術者試験の合格率が低い理由として、以下の2つが挙げられます。

    第三種電気主任技術者試験の合格率が低い理由
    • 基礎知識の理解力が問われるから
    • お試し受験が多いから

    では、なぜ上記の理由があると合格率が低くなるのでしょうか。次から具体的に解説していきます。

    理由1.基礎知識の理解力が問われるから

    第三種電気主任技術者試験の合格率が低いのは、試験問題で基礎知識の理解力が問われるからです。基礎知識を暗記するだけでいいのであれば難易度は高くなりません。

    しかし、基礎知識を覚えた上で正確に理解することが求められると、試験としては難易度が高くなるのです。
    なぜなら、ある知識について正確に理解するには、読解力や理解力、応用力が必要となるからです。

    理由2.お試し受験が多いから

    第三種電気主任技術者試験の合格率が低いもう一つの理由として、お試し受験が多いことが挙げられます。第三種電気主任技術者試験の受験申込者は毎年6万5千人前後、受験者は5万人弱です。

    受験者が5万人前後の試験には、税理士試験、社会保険労務士試験、行政書士試験などがあります。

    第三種電気主任技術者試験のお試し受験が多い理由は、受験資格がないからです。受験資格がないことで、勉強はしていないけど試しに受けてみる人が多くなるのです。

    第三種電気主任技術者試験の各科目の内容と対策方法

    第三種電気主任技術者試験の各科目の内容と試験対策の方法について解説していきます。また、併せて第三種電気主任技術者試験の合格に必要な勉強時間についても解説していきます。

    理論

    理論では、電気や電子の理論、電気の計測に関する理論に関する内容が出題されます。

    理論は全ての科目の基礎となる部分なので、最初に勉強しておくことをおすすめします。実務でも、電気主任技術者は理論から考えていくことになるので、理論を先に学んでおくことは重要です。

    オームの法則やキルヒホッフの法則、鳳テブナンの定理、帆足ミルマンの定理、磁気回路、電子回路など幅広く出題されるのが特徴です。

    記述問題はほとんど出題されず、計算問題が多いので、計算問題を重視して勉強していきましょう。

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    電力

    電力では、発電所の設計や運転方法、送配電経路などの内容が出題されます。水力発電や火力発電などの出力量を求める計算問題が出題されるので、計算問題の演習は大切です。

    また、発電だけでなく送配電設備に関する問題が多いのも特徴です。

    電線路の電圧降下や、送電線に発生する現象と対策、落雷に対する保護など、外線に関わる問題が多く、見慣れない用語が多いので最初は戸惑うでしょう。

    そのため、まずはこれらの外線に関する用語に慣れていくことが大切です。

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    機械

    機械では、直流機、誘導機、同期機といった電動機に関する問題や、変圧器の決戦方法の違いに関する問題など、電気機器に関する問題が多く出題されます。

    内線に関する問題が多いので、電力と比較すると見慣れた用語が多いのが特徴です。

    電動機と変圧器の問題で半数を占めていますが、照明、電池、電子デバイス、自動制御、プログラミングなども出題範囲に含まれるので対策が必要です。

    また、照明の問題では照度を計算する問題が出題されることがあるので、こちらも計算問題の演習が必要です。

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    法規

    法規では、電気事業法、電気設備技術基準の解釈、電気設備技術基準などの電気法規から出題されます。

    法規ではほとんどが暗記問題ですが、B問題では計算問題も出題されるので注意が必要です。計算問題では、電柱の根入れや架線の強度に関する問題が出題されます。

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    試験対策のスケジュールと対策のコツ

    電験三種は4科目もあるため、しっかりとスケジュールを組んで、計画的に勉強していく必要があります。

    おすすめのスケジュールと試験対策のコツを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

    試験対策のスケジュール

    電力も機械、法規も、ベースは「理論」にあります。まずは理論を徹底的に勉強し、全体的に理解した後で、電力と機械に進み、最後に法規の勉強をおこないましょう

    電験三種の合格には1,000時間ほどの勉強が必要とされているので、1日に3時間ほどの勉強時間を確保できても1年間はかかります。

    受験する年の前年の9月頃から理論を学び始め、計算問題などを集中的に解き、受験する年の1月頃から電力・機械の勉強も加えていきます。

    法規は暗記科目なので、3月頃からでもOKです。受験申し込みをしたら、すべての科目を復習していきましょう

    試験対策のコツ

    理論の勉強がすべての基礎となるので、最初に手掛けるようにしてください。しっかりと理解してから、理論の計算問題と電力・機械に進みましょう。

    また、試験範囲が広いので、一通り勉強するだけでは、最初に学んだことを忘れてしまう恐れがあります。

    一通り勉強したら、最後の3ヶ月はすべての試験範囲をおさらいする復習期間に充てましょう。

    まとめ

    第三種電気主任技術者試験は合格率が非常に低い試験であり、国家資格の中でも難関です。
    そのため、第三種電気主任技術者試験に合格するなら、少なくとも半年以上前からしっかりと勉強しておくことが大切です。

    第三種電気主任技術者試験では科目合格制度があるため、いずれかの科目に合格すれば、合格した科目に関しては翌年及び翌々年の試験が免除されます。
    そのため、一度に全科目合格を目指すのではなく、一科目ごとに着実に合格して行けるよう計画を立てていきましょう。

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