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作成日 2020/2/27

電験三種の合格率はどのくらい?各科目の詳細もご紹介


    電験三種は実用性の高い資格である一方、合格率が低いことで有名です。

    電験三種の試験の受験を考えている方は「電験三種ってどのくらいの人が、実際に合格しているのか気になる」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

    各科目の詳細な合格率についても解説していきますので、ぜひ参考にしてください!

    電験三種の合格率は10%以下!


    電験三種はここ直近10年の合格率は平均10%以下となっています。毎年4万人以上が受けている試験ですが、なぜこんなにも合格率が低いのでしょうか?

    近年の合格率は上昇傾向にあり、以下の表を元にすると令和元年度に行われた試験では前年よりも若干上昇はしたものの、それでも10%を下回っています。

    過去10年の合格率
    • R1年:受験 41.543 合格 3.879(9.30% )
    • H30年:受験 42.976 合格 3.918 ( 9.1%)
    • H29年:受験 45.720 合格 3.698 ( 8.1%)
    • H28年:受験 46.552 合格 3.980 ( 8.5%)
    • H27年:受験 45.311 合格 3.502 ( 7.7%)
    • H26年:受験 48.681 合格 4.102 ( 8.4%)
    • H25年:受験 49.575 合格 4.311 ( 8.7%)
    • H24年:受験 49.452 合格 2.895 ( 5.9%)
    • H23年:受験 48.864 合格 2.674 ( 5.5%)
    • H22年:受験 50.794 合格 3.639 ( 7.2%)
    過去10年の科目別合格率
    • R1年:受験 41.543 合格 13.318(32.1% )
    • H30年:受験 42.976 合格 12.335 (28.7%)
    • H29年:受験 45.720 合格 12.176 (26.6%)
    • H28年:受験 46.552 合格13.457 ( 28.9%)
    • H27年:受験 45.311 合格13.389(29.6%)
    • H26年:受験 48.681 合格14.625 ( 30.0%)
    • H25年:受験 49.575 合格 12.381( 25.0%)
    • H24年:受験 49.452 合格14.741 ( 29.81%)
    • H23年:受験 48.864 合格 13.245 (27.1%)
    • H22年:受験 50.794 合格 14.240 ( 28.0%)

    上記の表がさす合格者数とは、1回の試験で4科目全て合格した方のことです。一方、科目合格者数は、科目別合格制度を利用して、1回の試験につき1~3科目合格した方を指します。

    合格率は、合格者数÷受験者数で求めた数値です。また、科目合格率は、科目合格者数÷受験者数で求めています。

    科目別で見る、合格率と合格基準点


    以下の項目からはより掘り下げて、電験三種の各科目の合格率について見ていきます

    各科目の合格率と合格基準点
    • 理論
    • 電力
    • 機械
    • 法規

    理論の合格率と合格基準点

    理論の合格基準点は、過去10年間100点満点中平均55点以上という設定です。ですので、これから受験する方は、少し余裕をもって60点を合格ラインと認識するのが大切です。

    また、過去10年間の合格率を見てみると、11~18%程度と20%には届かない水準となっています。それだけ理論科目が難しいといえるのでしょう。

    理論科目は高校数学をベースに、交流電圧・電流やベクトル、三相交流回路などさまざまな電気理論の計算を行います。暗記だけでは対応できない内容ですので、数学基礎(一次関数など)から段階的に学習するのもポイントです。

    過去10年の理論の合格率と合格基準点
    • R1年:13.7%(55点)
    • H30年:11.6%(55点)
    • H29年:15.5%(55点)
    • H28年:14.6% ( 55点)
    • H27年:14.4%(55点)
    • H26年:13.4%(54.38点)
    • H25年:14.3%(57.73点)
    • H24年:18.4% ( 55点)
    • H23年:11.9% (52.44点)
    • H22年:19.6% ( 55点)

    電力の合格率と合格基準点

    電力の合格基準点は、理論と同じく平均55点以上で推移しています。ただし2019年の合格基準点は、60点以上に引き上げられたため、難易度が例年よりも少し下がるよう調整されたと考えられます。

    過去10年間の合格率は12%前後で推移しているため、難易度の高い科目といえるでしょう。また、2016年度と2017年度は1桁ですので、特に難しい可能性があります。

    過去10年の電力の合格率と合格基準点
    • R1年:13.7%(60点)
    • H30年:17.8%(55点)
    • H29年:9.1%(55点)
    • H28年:8.7% ( 55点)
    • H27年:15.1%(55点)
    • H26年:16.4%(58点)
    • H25年:12.4%(56.32点)
    • H24年:24.8% ( 55点)
    • H23年:14.5% (55点)
    • H22年:12.7% ( 52.75点)

    参考:https://denken321.com/wp-goukakuritu3/

    このように理論よりも合格率にばらつきがあり、1桁台の年度もあるので注意して取り組みましょう。

    機械の合格率と合格基準点

    機械科目の合格率は、2019年度20.1%を記録していますが、基本的に10%台を推移しています。発電機や直流機をはじめ、多種多様な電気設備の原理などについて問われるため、難易度も高い傾向です。また、合格基準点は、理論や機械と同じく過去10年間のうち、2015年から2018年度まで55点で固定されています。

    しかし2019年度は60点に引き上げられているため、前年より難易度が上がらなければ今後も60点以上になる可能性があります。

    過去10年の機械の合格率と合格基準点
    • R1年:20.1%(60点)
    • H30年:13.8%(55点)
    • H29年:11.6%(55点)
    • H28年:17.0% ( 55点)
    • H27年:6.2%(55点)
    • H26年:10.4%(54.39点)
    • H25年:17.1%(54.57点)
    • H24年:10.0% ( 50.56点)
    • H23年:17.6% (55点)
    • H22年:11.6% (47.65点)

    2010年度から2014年度まで合格基準点を引き下げている傾向でしたが、近年は引き上げられている傾向でもあります。つまり難易度が少し下げられているといえるでしょう。

    法規の合格率と合格基準点

    法規の合格率は、他の科目と違い直近4年間全て1桁台となっています。出題範囲の拡大や、過去問とは大きく異なる問題も一定数出題された可能性、といった点が推察されます。また、2010年度から年々合格率が下がっている傾向もありました。

    過去10年の法規の合格率と合格基準点
    • R1年:9.6%(49点)
    • H30年:6.6%(51点)
    • H29年:9.3%(55点)
    • H28年:9.0% ( 54点)
    • H27年:13.7%(55点)
    • H26年:11.6%(58点)
    • H25年:19.4%(58点)
    • H24年:9.8% ( 51.35点)
    • H23年:12.1% (54.2点)
    • H22年:20.4% (55点)

    参考:https://denken321.com/wp-goukakuritu3/

    しかし、2019年度の合格基準点は49点と低かったため、他の科目とは違い難易度が上がったと考えられます。これから受験を検討している方は、法規の試験対策強化と2019年度の試験・解答を確認しておきましょう。

    電験三種の科目の合格率が低い4つの理由


    電験三種の合格率は、なぜこれほど低いのでしょうか。

    試験の難易度が高いことはもちろんのこと、他にも様々な原因があります。合格率が低い原因を知ることで、しっかりと勉強している人は安心できるかもしれません。

    電験三種の合格率が低い具体的な理由について説明します。

    試験の難易度が高い

    合格率が低い理由の1つは、単純に試験の難易度が高いためです。たとえば同じ電気系の資格、第二種電気工事士は、計算問題も少しあるもののの暗記のみで対応できます。

    一方電験三種は試験範囲が広く専門用語も多い、そして仕組みや理論、意味を理解していなければ解くことのできない資格試験です。そのため、単に参考書の内容を暗記しても、合格することは難しいでしょう。

    また、これまで交流回路や発電機・直流機といった、電気設備や理論について触れたことのない方にとっては、より難易度の高い資格でもあります。全く電気関係の学習をしたことがない場合は、資格取得支援講座・通信講座に通うのもおすすめです。

    申込みに対して受験率が低い

    以下の表の通り、電験三種の試験は申込み率に対して受験者の割合が低くなっています

    これら未受験の人々も不合格の数に換算されています。

    過去10年の受験申込者数と受験者数
    • R1年:受験申込者59.234人受験者41.543人
    • H30年:受験申込者61.941人受験者42.976人
    • H29年:年受験申込者64.974人受験者45.720人
    • H28年:受験申込者66.896人受験者46.552人
    • H27年: 受験申込者63.694人受験者45.311人
    • H26年:受験申込者68.756人受験者48.681人
    • H25年:受験申込者69.128人受験者49.575人
    • H24年:受験申込者68.484人受験者49.452人
    • H23年:受験申込者67.844人受験者48.864人
    • H22年:受験申込者68.471人受験者50.794人

    参考:https://denken321.com/wp-goukakuritu3/

    参考:https://www.shiken.or.jp/situation/s-chief03.html

    受験者数で考えた場合は、平均8.8%程度で推移しています。8%という合格率は、難関資格に位置付けられる数値でもあります。また、第二種・第一種電気工事士の合格率は40~70%程度で推移しているので、電験三種の難易度の高さを感じさせます。

    受験を検討している方は、科目別合格制度の利用も考えながら合格を目指してみましょう。

    お試し受験の人が多い

    電験三種の試験は受験に学歴や実務経験等が必要なく、高校生や専門学生、さらには勉強をあまりしていないけど試しに受けてみたいという人でも受験ができてしまいます。そのため勉強不足な受験生も多数いるというのが現実です。

    しっかりとした対策をした人だけが受ける訳ではありません。”しっかりと勉強した人”は合格率だけを見て、尻込みをする必要はありません。

    科目合格制度を利用している人がいるため

    電験三種の試験は科目合格制度を採用しています。これは最初の年に合格した科目が発生すれば、残りの三年以内に全て合格すれば資格を取得できるという制度です。

    そしてこの制度を利用して「三年計画」で勉強をする受験生が一定数いることもまた事実です。そのため、その年ごとの試験自体の合格率となると、どうしても下がってしまう傾向にあるのです。

    あると便利な科目合格制度ですが、3年以内に合格しないと最初の年の科目を再試験しなければならなくなりますので、頼りすぎには注意しましょう。

    電験三種の試験の特徴を解説

    続いては、電験三種の特徴を3つのポイントに分けて、分かりやすく解説します。電験三種は電気工事士と違い、暗記による対策では対応できないため、「理解」という点を重視するのが大切です。

    電験三種の特徴
    • 応用力の必要性
    • 計算力が問われる
    • 出題範囲の広さ

    高い応用力が問われる

    電験三種の資格試験では、の出題範囲をまとめた参考書の通りに出題されることはありません。参考書や問題集の内容をひねった計算問題や正誤判定、応用問題などが出題されます。

    特に機械科目は、他の科目とは関連性の少ない内容です。

    また、応用力を強化する方法としては、基礎を理解した上で10年間や15年間分の過去問を繰り返し解くことも大切です。複数の過去問を解くことで、さまざまな出題パターンと解き方を理解できるようになります。

    試験対策の基本は暗記ではなく、理解と応用力の強化です。

    計算力が必要

    電験三種に合格するには、計算力も必要です。理論科目の70~80%のは計算問題ですし、法規も計算しなければいけない問題があります。また、電力科目は理論の内容と共通しているため、数学を学習していなければ難しい特徴もあります。

    このように計算も重要なポイントとなっているので、まずは数学の学習から始めることも必要です。特に数学が苦手な方やしばらく数学に触れていない方は、電験三種の参考書だけでなく数学のテキストを購入してみましょう。

    そして電験三種に活用する数学を学習し終えたら、各科目の学習を始めます。

    出題範囲がとても広い

    電験三種は、各科目の出題範囲が広いという特徴もあります。そのため、試験対策の日程を事前に作成しておかないと、試験日までに過去問を解く段階まで進められません。

    また、出題範囲の広さに加えて、学習の順番にも留意する必要があります。理論科目は、電験三種の中で基礎・共通項目の多い内容です。そのため最初に理論科目を全て学習することが、合格の第一歩となります。

    試験対策を始める時は、まず各科目の参考書を最後まで目を通し、どのような内容・ボリュームなのか全体像を把握するのがおすすめです。

    電験三種の試験対策方法

    ここでは電験三種の試験対策方法を、4つのポイントに分けて解説します。電験三種の試験対策を始める時は、「科目の特徴」・「制度」、そして「順番」が重要です。

    電験三種の試験対策方法
    • 合格に必要な分野
    • 理解と演習の繰り返し
    • 理論から学習を始める
    • 科目別合格制度の利用

    それでは試験対策方法を紹介します。

    合格に必要な分野を見極める

    電験三種の出題範囲は広く、そして専門性も必要とします。このような特徴があるため、全ての範囲を完全に理解・暗記することは非常に難しいでしょう。

    また、電験三種の試験は、出題されやすい問題・分野もあると考えられています。ですので、参考書を購入する時は、合格につながる分野や内容を重点的に解説しているタイプを選びましょう。

    過去問については単に解くのではなく、10年や15年分の問題から出題傾向を分析してみるのも大切です。

    電験三種を受験する理由は、知識を深めるのではなく合格するためです。ですので、合格に必要な分野を見極めて、学習時間の配分を考えましょう。

    理解して演習の流れを各分野で繰り返す

    電験三種の試験対策では、参考書で内容を理解した上で過去問・問題集を解くようにしましょう。最初から問題集を解いても、回答を見ても理解できないことが多く、非効率的だからです。

    また、理解して問題集を解く際は、1科目に集中することもポイントの1つです。電験三種は1科目の内容が深く広いので、同時進行の難しい資格でもあります。

    たとえば理論の学習を始める時は、理論の参考書を一通り読み込んだのち、他の科目へ学習を始めず理論の問題集を解くステップへ進みます。

    理論、機械、電力、法規の順番で勉強する

    電験三種の試験対策では、学習の順番についても留意しましょう。

    具体的には理論、機械、電力、法規の順番で、学習と問題集を解くのがおすすめです。理論科目は、他3科目でも必要となる数学・電気理論を網羅しているため、最初に理解すべき内容です。

    機械と電力については、順番を入れ替えても大きな問題はありません。また、どちらかというと電力の方が計算を必要とする内容ですので、2番目に学習してもいいでしょう。

    法規は計算問題もあるものの、法律を中心としている内容ということもあり暗記問題を中心としています。つまり、計算問題および原理の理解を必要とする他の科目と比較して、学習を進めやすいでしょう。

    科目別合格制度を賢く使う

    電験三種には科目別合格制度があります。科目別合格制度は、翌年度・翌々年度の試験まで合格科目が引き継がれる制度のことです。

    ちなみに科目別合格制度は、事前申請することで利用できるようになります。手続きに関しては、実施団体の一般社団法人電気技術者試験センターへ確認してみましょう。

    電験三種の出題範囲はどの科目も広いため、人によっては十分な学習時間を確保できない可能性があります。また、計算問題の苦手な場合、1度の試験で合格を目指すのが難しいこともあるかと思います。

    そこで科目別合格制度を利用して、3年間かけて4科目の合格を目指すのもおすすめです。
    科目別合格制度の活用例
    • 1年目:理論の合格を目指す
    • 2年目:電力と機械の合格を目指す
    • 法3年目:法規の合格を目指す

    時間に余裕がある場合は、科目別合格制度を賢く活用してみましょう。

    まとめ


    ここまで電験三種の合格率についてご説明してきました。

    結論として、電験三種の合格率は参考程度に留め、気にしすぎないこと。しっかりと合格点をとれる勉強をすることが大事ということが分かっていただけたかと思います。

    この記事に書かれていることを踏まえて、実際に受験を考えている方は臆することなく試験対策に挑んでください!

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