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作成日 2020/2/27

電気に関する資格を紹介|それぞれの特徴を解説

    電気工事は危険が伴う作業のため資格が不可欠です。電気工事の資格には様々な種類があり、それぞれの資格で業務内容が異なります。

    本記事では、電気工事系の資格をまとめた上で、解説しています。資格の難易度や受験資格についても併せてご紹介します。

    電気工事士の資格一覧

    電気関連の資格には、以下の種類があります。

    電気に関する資格一覧
    • 電気工事士
    • 電気主任技術者
    • 特殊電気工事士資格者
    • 電気工事施工管理技士
    • エネルギー管理士
    • 工事担任者
    • 電気通信主任技術者
    • 認定電気工事従事者
    • 電気取扱者
    • 消防設備士
    • 高所作業車運転技能
    • 高圧ケーブル工事技能認定

    それぞれの資格にどういった特徴があるのか、順を追ってご説明しましょう。

    電気工事の資格といえばコレ!第一種、第二種電気工事士

    第二種電気工事士

    電気工事の基本といえば第二種電気工事士です。受験資格を得るための条件がなく、目指す方も多い資格でしょう。

    第二種は一般住宅や店舗、第一種が第二種の範囲プラス500キロワット以下の工場やビルの電気工事を扱えます。

    新たに家を作る際、コンセントを取り付けたり配線の工事をする人は、まさに第二種電気工事士の資格所有者です。

    大型施設の工事に携わることができる第一種電気工事士

    大型商業施設や発電所といった高度な設備を有する施設は、第一種電気工事士しか電気工事はできません。

    いわゆる建物以外でも、鉄道の電気工事も第一種電気工事士の担当範囲になります。第二種の担当も包括していますので、電気を有する施設の全てが第一種電気工事士の担当範囲と言えます。

    第一種電気工事士の免状交付は、大きく分けて2種類の条件があります。

    ①第一種電気工事士試験合格者の場合:大学、高等専門学校の電気工学課程の卒業後3年以上経過していて、なおかつ電気法規(電気に関する法律)を習得していること。その他の場合は、第二種電気工事士取得済みで実務経験5年以上。

    ②第一種電気工事士試験に合格していない場合:電気主任技術者取得者で、実務経験5年以上。また、昭和62年以前の電気主任技術者試験合格者で、実務経験3年以上。

    2番の実務経験とは、電気工作物の運用管理や工事業務を指します。

    電気工事の監督、電気主任技術者

    電気工事の保守監督を行う

    電気系の学生や電気と関連のあるお仕事をしている人には「電験」という呼び名の方が馴染みあるのではないでしょうか。

    電気工事士は実際に電気工事をするのに対し、電気主任技術者は電気工事の保安監督を行います。電気主任技術者は三種から一種まで設けており、一種、二種、三種の順に扱う施設の大きさが大きくなります。

    合格難易度が高い

    電気工事士の監督をする以上、試験の範囲も膨大になります。

    もちろん難易度は格段に高くなります。第二種電気工事士の場合、勉強を始めて早ければで1ヶ月で合格する人もいますが、電験三種はじっくりと勉強しなければい合格は難しいでしょう。過去問も同じ問題が出ることは少なく、対策がとりづらいこともあり、合格率は10%前後となっています。

    希少価値・需要が高い資格

    試験の難易度が高いため希少価値が高い資格と言えます。しかし、電気工事の監督をするということで、建築物が建つ限り電験の需要はなくなりません。

    その活躍の場は広さが伺えます。また、電気工事士に比べると体力の必要は少なく、定年後も活用できる資格として人気が高いのも特徴です。

    ネオンと予備電源を扱うなら特殊電気工事士資格者

    ネオン工事と非常電源には必須の資格

    電気工事士でも特殊なスキルを要するのが、特殊電気工事士資格者です。特殊電気工事士資格者は『ネオン設備工事』と『非常用予備発電装置工事』の2つに分かれています。

    ネオン設備工事は歓楽街などの街を彩るネオンサインの設置やネオン管の配線を行う工事です。ネオン管は高電圧で、火災規制の対象となるため、施工には極めて高い専門性が要求されます。

    非常用予備発電装置もディーゼルやガスタービンの発電機を扱うため、専門性の高い知識が求められます。

    おすすめはネオンより非常電源

    特殊電気工事士資格者はネオン設備と非常用予備発電装置に分けられるとご紹介しましたが、これからいずれかを目指すのであれば非常用予備発電装置工事をおすすめします。

    最近はネオンサインが規制対象になっており、より安全で省エネのLEDネオンに置き換えられてきているのです。

    今後LEDネオンが主流になれば、素人でも施工できてしまうためネオン設備工事の資格は必要なくなります。

    逆に、非常用電源は大型商業施設や病院など、設置義務のある施設がありますので、今後も一定の需要が見込まれます。

    電気工事士の免状交付者のみ受験可能

    この資格は電気工事士の資格保有者であることが前提条件となっており、実務経験が求められます。

    ネオン工事技術者は、認定講習を受けて5年の実務経験を積むか、試験に合格するかを選べます。一方、非常用予備発電装置工事は、試験に合格しても5年以上の実務経験が必要とされています。

    電気工事を円滑に進める、電気工事施工管理技士

    電気工事の管理監督をするスペシャリスト

    電気工事施工管理技士は電気工事の管理監督をする上級技術者の資格です。

    電気工事の管理監督であれば先ほどご紹介した電気主任技術者という資格があると思われますが、電気主任技術者と比べて施工管理技士は計画段階から携わるため、取り扱う範囲がさらに広くなります。

    施工管理技士は1級と2級に分かれており、1級になると監理技術者、2級になると主任技術者として認められます。電気工事の請負金額が3,000万円以上の場合、監理技術者の設置義務があります。

    技術だけでなく、コミュニケーション能力も重要

    電気工事施工管理技士は電気工事の管理監督が仕事とお伝えしました。ここでいう管理とは、施工計画から工程の管理を指します。

    工事を円滑に進めるため、技術者は施工関係者とのコミュニケーションが重要となります。そのため、ある程度の現場全体の知識は必要不可欠と言えるでしょう。

    受験資格と合格基準

    1級と2級とで受験に必要な実務経験が異なります。例えば大学の指定学科卒で1級は3年以上、2級は5年以上の実務経験が必要とされています。

    試験は6割の正答で合格とされ、実技試験はありません。

    上級技術者向けの資格ということで難関資格のイメージがつきそうですが、合格率は4割から5割ほどですので超難関というほどではありません。

    省エネのを促進するエネルギー管理士

    電気工事と関わりの強い省エネのスペシャリスト

    国の省エネ法に定められた国家資格で、指定の工場には設置の義務が生じる資格です。

    指定工場というのは、電気供給業や製造業、熱供給業の原油換算エネルギー3,000kL/年以上の工場(第一種指定工場)、左記事業で3,000~1,500kL/年の工場(第二種指定工場)のことをさしており、それぞれで設置しなければいけないエネルギー管理士の人数が決まっています。

    工場の保全活動がメインの業務となる

    大型の工場には高圧の受電設備が設置されており、受電設備がトラブルを起こさないかメンテナンスするのがエネルギー管理士の仕事です。

    また、エネルギー管理士は2つの分野「電気分野」「熱分野」に分かれており、受験の際いずれかを選びます。

    受験する上で特別な資格は必要ない

    エネルギー管理士には受験資格は設けてありません。試験は年に一回開催されます。

    ただし、免状発行には試験合格後1年以上の実務経験が必要で、それまではエネルギー管理士としての仕事はできません。ちなみに、実務経験3年でエネルギー管理研修を受けても免状は発行されます。

    電気通信のプロ、工事担任者

    電気通信の現場では必要不可欠

    電気工事のプロが電気工事士なら、電気通信に関するプロがこの工事担任者です。

    工事担任者は資格の種別にアナログ回線(AI第1種〜第3種)とデジタル回線(DD第1種〜第3種)があります。

    現場は電話の引き込みから、インターネット通信の接続工事など様々。一般家庭から大型サーバーに至るまで種別により扱うボリュームも異なります。

    ICTやIoTが普及しつつある今、多くの現場にニーズがあると言えるでしょう。

    ネットワークのスペシャリストが工事担任者

    工事担任者が担当する仕事は、電話などのアナログ回線、インターネットなどのデジタル回線、次世代ネットワークも対象となります。

    家庭の電話を繋ぐのははAI第3種、企業のファックスを繋ぐのはAI第1種、ブロードバンドルータを扱うのはDD第3種など扱う現場規模により種別が異なります。

    企業内の通信ネットワークの配線工事も工事担任者の仕事です。

    資格を得るには試験か実務

    工事担任者の資格試験に受験資格の条件はありません。勉強をすれば、いきなりAI第1種やDD第1種をねらうことができます。

    ただし、第3種を取ると第2種の科目の一部が減免されるなど、科目の減免制度があるため、第3種から第1種にステップアップした方が賢明かもしれません。

    試験の難易度は第3種の合格率が40%前後で第1種は20%前後で、マークシート方式を採用しています。

    工事担任者になるための教材は豊富に揃っていますが、AI、DD共に第2種はテキストが少なく、第3種から第1種へ一気に狙う方が多いです。

    工事担任者の担当を全て扱えるAI・DD総合種は、求められる知識が多いため難易度は高めとなっています。

    大規模な通信には電気通信主任技術者

    大規模な通信工事に携われる

    大規模な通信業者には必要不可欠な資格が電気通信主任技術者です。工事担任者と比べると仕事数は少ないかも知れませんが、大規模な仕事に携われる可能性が高い資格です。

    また、この資格を持っていると工事担任者などの資格を取得する際、科目減免などで有利になります。

    工事担任者とは違う通信工事の監督

    電気通信主任技術者は、通信に関する工事をする人が必ず取得しなければならない、という資格ではなありません。事業用の通信設備を施工する際、事業所ごとに資格者がいれば大丈夫とされています。

    電気通信主任技術者は以下の二種類に分けられます。

    電気通信主任技術者の種類
    • ①伝送交換主任技術者資格者証
      電気通信事業の用に供する伝送交換設備及びこれに附属する設備の工事、維持及び運用
    • ②線路主任技術者資格証
      電気通信事業の用に供する線路設備及びこれらに附属する設備の工事、維持及び運用

    工事担任者の資格があると有利

    試験科目は「法規」「設備及び設備管理」「専門的能力」「電気通信システム」が出題されます。

    工事担任者(AI・DD総合職)の資格を持っていると「電気通信システム」の試験科目が免除されます。

    逆に、電気通信主任技術者の資格を持っていると、工事担任者の「基礎」と「法規」の科目が免除されます。

    電気工作物には認定電気工事従事者

    スキルアップには有効

    認定電気工事従事者とは自家用電気工作物を行うことができる資格です。

    自家用電気工作物とは小出力の太陽発電設備や風力発電設備などが挙げられます。

    自家用電気工作物を扱う資格として第一種電気工事士が挙げられますが、第一種電気工事士の中で自家用電気工作物に限定した資格と言えるでしょう。

    認定電気工事従事者とは

    第一種電気工事士が500kW未満の自家用電気工作物の工事を行うことになっています。

    ところが、第一種電気工事士以外に自家用電気工作物を扱う人が多く、そういったケースに対応するべく設けられた資格がこの資格です。

    第一種電気工事士の扱える中でも、電線路を除く最大電力500kW未満の自家用電気工作物に限られています。

    資格や実務経験で取得が楽に

    認定電気工事従事者の資格を取得するには条件があります。

    認定電気工事従事者の資格を取得する条件
    • 第二種電気工事士免状の交付を受けた者
    • 電気主任技術者免状の交付を受けた者

    上記の条件を満たし『電気工事技術講習センター』の講習を受ければ資格の認定証の交付を受けられます。
    なお、次の場合は講習を受講しなくとも、申請すれば認定証を得ることができます。

    講習の受講なしで認定証を得られる条件
    • 第一種電気工事士試験合格者
    • 第二種電気工事士免状取得後、電気工事における3年衣裳の実務経験がある
    • 電気主任技術者免状取得後、電気工作物の工事、維持、運用における3年以上の実務経験がある場合

    認定の講習は各都市・地域で行われ、毎年3月に行われるケースが多いのでチェックしておきましょう。

    安全に電気工事するための電気取扱者

    電気工事士でもできないところをカバーするのが電気取扱者

    電気取扱者が設けられたのは「感電防止」が主な目的です。電気取扱者が扱う対象は高圧の充電電路の敷設、修理や低圧の充電部分が露出している開閉器の操作が挙げられます。

    こういった箇所は電気工事士の資格だけでは工事することができません。

    講習を受ければ誰でも資格を取得することができる

    電気取扱者は講習を受講すれば取得できる資格で、満18歳以上であれば、誰でも受講可能です。

    講習時間は、『電気取扱業務に係る特別教育(高圧)』で学科11時間以上、実技15時間以上。『低圧の充電電路の敷設等の業務に係る特別教育』で7時間以上、実技7時間以上と規定されています。

    講習は各事業所や都道府県労働局長登録教育機関で行われます。

    その他の電気の資格

    今まで挙げた資格以外にも以下のような資格があります。

    消防設備士

    消防設備士は建物内の消火器やスプリンクラーといった消火設備を工事整備する資格です。種別が設けられており、甲種は設備の工事や整備をおこなえ、乙種は整備点検を行えます(工事はできない)。

    試験はマークシート方式を採用しています。受験資格は甲種が大学の工業系学部や工業高校など、専門の課程を履修した者と規定されています。乙種は条件がありません。

    高所作業車運転技能

    よく道路の電線工事などで見たことがあると思いますが、電線工事に用いられるクレーン車を運用するための資格が高所作業者運転技能です。

    作業床(電線工事に用いられるバケット部分)が10m以上のものを扱うには『運転技能講習』、10m未満のものを扱うのであれば『特別教習』の資格が必要です。

    それぞれ所定の学科、実技講習を受けて認定されます。満18歳以上であれば受講可能です。

    高圧ケーブル工事技能認定

    地域の電気の源流となる高圧ケーブルは、万が一事故が起これば大規模停電になりかねません。高圧ケーブル工事技能認定は高圧ケーブルの工事、保安のための資格です。

    資格は『端末処理』と『直接接続』に区分されており、受講資格は端末処理が第一種電気工事士か実務経験を積んだ第二種電気工事士、直接接続は端末処理の講習を受講した者と規定されています。

    まとめ

    自分がどのような電気の仕事に就きたいか、その方向性によって取るべき資格も異なってきます。そのため、それぞれの資格の特性を知っておく必要があるでしょう。資格を取得してからは実務経験を積んで、より上位の資格を目指してください。

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