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作成日 2020/3/31

電験三種の数学の難易度は?出題範囲やレベル別おすすめ参考書も紹介

    電気関連の中でも特に難易度の高い電験三種。取得できれば業務・知識が広がるだけでなく、電気設備の保守管理まで行えるようになります。また、資格手当も得られるので、給与面でもメリットの多い資格です。

    電験三種の出題分野は大きく分けて理論・電気・機械・法規ですが、基本的にどれも数学の知識を必要とします。そのため、資格取得を目指すには、数学を基礎から身に付けなければいけません。

    今回は、電験三種の資格取得を検討している方へ向けて、数学の難易度や出題範囲をはじめ、試験対策におすすめの参考書まで紹介します。

    電験三種の数学の概要

    まずは電験三種の理論分野で重要な数学の概要を紹介します。第二種電気工事士などと違い、電気理論つまり数学の知識を用いた問題も多数出題されます。これから試験対策を始める方は、数学に関してもしっかり学習しましょう。

    電験三種試験に数学は必須


    冒頭でも軽く触れましたが、電験三種に合格するためには数学を理解しなければいけません。

    なぜなら多くの問題は、計算問題を必要とする内容だからです。

    傾向としては、合成抵抗を求める簡単な分数問題をはじめ、複素数など応用問題もあり一般的な数学の難易度といえるでしょう。

    また、試験対策を始める時は、自身の数学に関する知識がどの程度のレベルなのか確認した上で、参考書を購入するのがおすすめです。

    たとえば基礎から身に付けたいという方は、図やイラストで丁寧に解説されている参考書から探しましょう。また、既に高校レベルの数学を勉強し直した方は、ポイントに絞られている参考書を探します。

    電験三種に必要な数学は中学〜高校卒業レベル

    電験三種で用いられる数学の内容は、おおよそ中学~高校卒業時に学んだものを中心としています。

    数学と聞くと、「難しい」「分からない」など高いハードルを感じる方もいるのではないでしょうか。確かに多少複雑な計算式もありますが、大学レベルの知識を求められている訳ではありません。

    電験三種に証明問題は出題されませんし、公式を使った比較的シンプルな計算問題を解く傾向です。なぜなら、電気設備の保守管理には、線間電圧や静電容量・ベクトルなど計算が必要のためです。

    研究職のように数学を活用して何かを証明する業務ではありませんので、計算問題を解くための知識を身に付けるというスタンスで準備しておきましょう。

    数学で出題される単元と問題

    電験三種の数学で出題される単元は、大きく分けて7単元です。後半で各単元の特徴を分かりやすく解説しますが、ここでは一覧で紹介します。

    出題される単元
    • 数と式
    • 平方根と指数
    • 数式と方程式
    • 三角比と三角関数
    • ベクトル複素数
    • 対数・最大定理・最小定理

    たとえば四則計算や分数を使用した抵抗計算など、基礎的な問題があります。また、中学で習った記録があるかと思いますが、一次方程式・二次方程式・三角関数も必要となります。

    そして4分野から数学が出題される割合は、それぞれ理論が約8割、電力と法規が2~3割程度、機械5割といった傾向です。

    一気に勉強しようとすると苦手意識が強まるだけですので、まずは「数と式」や「平方根」といった基礎的な単元から学ぶことが大切です。

    電験三種の数学の単元別特徴

    続いては、電験三種に必要な数学の知識を、単元ごとに分けて特徴を簡単に紹介します。学習する前に、それぞれの概要を掴んでおきましょう。

    数と式

    数と式の単元とは、数学の中でも基礎的な内容を指します。具体的には四則計算や分数の計算です。

    四則計算は「+、-、÷、×」の4種類を活用し正しく計算する知識で、分数は2分の1+3分の1など分数同士の計算の順番や組み立て方を正しく理解します。

    また、電験三種では、上記の公式や繁分数を活用した合成抵抗の計算が求められます。繁分数とは、分数の中に分数が含まれる計算式のことで、こちらも数学の中では基礎的な内容です。

    平方根と指数

    平方根と指数とは、誰もが何度も見たことのある記号を用いた計算式のことです。また、平方根とは「√」のことで、指数とはたとえば「10³」の場合、3の部分です。

    具体的には三平方の定理を活用して、回路の電圧や電流などを求める問題が出題されます。また、電験三種では交流回路のインピーダンス(電圧と電流の比率)や、有効電力・皮相電力・無効電力なども解きます。

    交流回路は直流回路と違い、電圧×電流で求めることはできません。消費されない無効電力や実際に消費される有効電力などに分かれ、それぞれ平方根と指数、そして三角関数を組み合わせて算出します。

    最初のうちは難しい公式に感じるところですが、公式の内容自体は比較的シンプルですのでイラスト付き(交流波形をを表したもの)の参考書を活用すれば対策可能です。

    数式と方程式

    数式と方程式とは連立方程式のことを指し、2つの計算式で構成された問題を解く際に必要な知識です。また、電気理論で用いるキルヒホッフの法則を活用した計算問題で、連立方程式を使用します。

    キルヒホッフの法則とは、回路に流入する電流と流出する電流の和は等しいという法則です。

    つまり、いくつかの配線に分岐されている回路の電流を全て足すと、元の電流と同じという法則が成り立ちます。たとえばI=10Aの時、3つに分岐した電流を足すとI1+I2+I3 =10Aとなります。

    水道管と似たようなイメージで、1本の水道管から分岐した水は合流後に減ることはありません。

    このような計算に連立方程式を用います。

    三角比と三角関数

    三角比と三角関数とは、sin、cos、tanや直角三角形の各辺の比率などを用いた関数のことです。ただ、三角比と三角関数には違いがあるので、基礎から丁寧に学び直すのがおすすめです。

    三角比は直角三角形の和である180度からさまざまな比や角度を求めますが、三角関数は360度つまり円を使って角度や線分の長さを求めます。(円関数)

    交流電流および電圧は、波のように常に変化しています。そのため、時間の経過とともに数値も変わります。そこで三角関数を用いて、波形から長さや角度を求めつつ電流や電圧を算出しなければいけません。

    ベクトル

    ベクトルは物理でも習う単元で、正弦波交流の位相などを求める際に必要となります。何度も触れていますが、交流回路は波のように変化しているため、直流回路と異なる方法で電流や電圧・電力などを算出しなければいけません。

    そこで用いる数学の知識がベクトルです。ベクトルは力や速度・向きを示す記号で、交流回路では電圧や電流の位相を求める際にも活用します。

    交流回路はコイルやコンデンサーなどによって、電流と電圧の時間的なずれが生じます。そして、このようなずれが位相のことで、ベクトルによって効率よく計算可能です。

    複素数

    交流回路の計算は、ベクトルのみでは難しいケースがあります。そこで、実数や虚数の複素数を用いて、電流・電流・インピーダンスを求めます。

    実数とは、1や5など現実に存在する・+の数字を指します。一方虚数(i)とは実在しない数字のことで、2乗した数字が0未満になります。(-の数字)

    そして交流回路をベクトル図で求めると時間や手間がかかるため、複素数をかけあわせてスピーディに計算するのが基本です。また、このような計算方法を記号法と呼び、電験三種で出題される点にも注目です。

    対数・最大定理・最小定理

    対数・最大定理・最小定理とは、交流回路の利得計算や最大電力を求める際に必要な知識です。

    利得(ゲイン)計算とは電圧や電流の入力と出力の比率を指します。そして、最大定理と最小定理と呼ばれる公式を使用し、交流回路の最大電力を求めます。

    定理は公式に各数値を当てはめるため、比較的覚えやすい内容です。また、利得計算は、常用対数の意味や公式を覚えておくことが大切です。

    電験三種の数学のレベル別おすすめ参考書

    最後に、電験三種の試験対策に欠かせない、参考書を数学のレベル別に紹介します。おすすめの参考書の中から、自身の数学の理解度に合わせて選んでください。

    数学が全くわからないレベル

    基礎的な数学から忘れてしまっている・分からない方は、電験三種・高校数学の入門書やイラストや図を用いて丁寧に解説されている参考書を選びましょう。

    また、以下の参考書で一次方程式や四則計算などをおさらいしてみてはいかがでしょうか。

    タイトル
    • 高校数学の教科書(上下)
    • 電験三種みんなが欲しかったシリーズ
    • 電験三種これだけシリーズ

    どれも基礎的な数学を中心に解説していますし、みんなが欲しかったシリーズは交流回路のイラスト付きで優しく解説しています。

    数学の知識が少しあるレベル

    三角関数など基礎的な数学の知識は覚えている方、もしくは学生時代から物理・数学は得意だった方は少し踏み込んだタイプの参考書も購入するのがおすすめです。

    なぜなら、数学の入門書のみで勉強を始めてしまうと、既に理解している内容も網羅しているため非効率的です。たとえば、電気数学と記載された書籍から試験対策を始めることをおすすめします。

    タイトル
    • マンガでわかる電気数学
    • 電験三種これだけシリーズ
    • これならわかる電気数学

    初心者向け位に丁寧な解説も交えつつ、適度なボリュームに抑えたことで学習時間の短縮にも繋がります。また、電気工事士向けの電気数学「第1種・2種電気工事士のためのやさしい数学」なども、電気数学の基礎を学べます。

    数学には自信があるレベル

    学生時代から数学は得意で、仕事柄頻繁に電気数学を活用しているといった方は、基礎的な部分はおさらい程度にし、早い段階で実践的な内容に取り組みましょう。

    たとえば、以下のようなテキストを中心とした、コンパクトな参考書を活用すると効率的に学習できます。

    タイトル
    • 電験三種スイスイわかるシリーズ
    • 電験二種電気数学
    • いちばんよくわかる 電験2種数学入門帖

    電験二種とは電験三種の上位資格で、参考書の内容には共通点もあります。電験二種の電気数学などは、副読本として知識を補強しつつ、テキストを中心とした電験三種の参考書で対策を立てるのもおすすめです。

    まとめ

    電験三種の試験対策を始めるには、数学および電気数学の知識を身に付けることが大切です。また、出題される難易度は、連立方程式や三角比、複素数やベクトルなど中学~高校数学程度の内容です。

    参考書を購入する際は、自身の数学レベルを確認した上でイラスト付きの入門書やテキスト中心の書籍を比較・検討してみましょう。

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