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作成日 2020/5/1

電気通信工事施工管理技士を詳しく紹介|資格取得のメリットや資格概要も

    通信関係の仕事に関心がある方や未経験から転職したい方の多くは、通信工事に必要な資格について知りたいと考えているのではないでしょうか。

    これから電気通信工事および管理業務に携わるためには、電気通信工事施工管理技士の資格を取得が必要になります。

    近年では5G通信技術の開発も進み、今後さらに通信技術・設備の需要は高まると考えられています。そして、電気通信工事施工管理技士と呼ばれる資格が新設されました。

    そこで今回は電気通信工事への転職を検討している方へ向けて、電気通信工事施工管理技士の仕事内容と資格概要をはじめ、取得メリットや平均年収などについてもご説明します。

    電気通信工事施工管理技士とは

    まずは電気通信工事施工管理技士の仕事内容や将来性、どのような知識や技術が求められるのか紹介します。

    また、これから電気通信関係の仕事へ就職・転職しやすい仕事なのか、難易度や条件も解説します。

    電気施工管理技士には1級と2級がある

    電気施工管理技士には、1級と2級があります。

    2級は一般建設業の営業所の専任技術者を務めることができますが、1級は一般建設業だけでなく特定建設業の営業所で専任技術者を務めることができます。

    また、2級は現場ごとの主任技術者を務めることができますが、1級では監理技術者を務めることが可能です。

    大規模な工事の現場監督を目指す方は1級、小規模の工事だけの監督を目指す方は2級の取得にチャレンジしてみましょう。

    あらゆる施設での電気通信工事を扱う資格

    電気通信工事施工管理技士とは2019年に新設された国家資格のことで、資格を必要とする仕事も電気通信工事施工管理技士と呼びます。

    また、施工管理技士と名のつく仕事は、現場の安全管理や工程管理、施工計画などを行う国家資格の総称です。

    電気通信工事施工管理技士は、基地局の設置やLAN工事など電気通信工事の施工管理を行います。また、一般住宅や小規模オフィスでの施工管理だけでなく、ビルや工場などあらゆる施設での電気通信工事に関わります。

    就職や転職について

    電気通信工事施工管理技士の仕事へ転職・就職するためには、電気通信工事施工管理技士の資格を取得しなければいけません。

    ただ、人材から見た転職・就職しやすさは、他の業界よりも期待できるでしょう。電気通信工事の施工管理に関する工事件数は増加傾向であるものの、人材は追い付いていないという実状があります。

    電気通信工事施工管理技士は、今後求人が増える可能性があります。

    平均年収は450万円程度

    電気通信工事施工管理技士は年齢や経験年数によっても変わりますが、勤続年数10年程で平均年収約450万円となっています。

    また、賞与は企業業績によって大きく変わるものの、平均80万円ですので比較的良い条件といえるでしょう。

    通信関係の資格に強い関心を持っている場合は、電気通信工事施工管理技士の仕事も視野に入れてみるのがおすすめです。

    将来性のある資格

    電気通信工事施工管理技士の資格は、2019年に新設された資格です。つまり新しい国家資格となっています。

    現代はIoT・5G技術やAI、インターネットなど通信関係の需要が高まっています。電気通信工事の管理が認められている電気通信工事施工管理技士は、将来性のある資格といえるでしょう。

    また、通信技術と他サービスとの連携など、通信を軸にした社会構造になりつつあるので電気通信工事施工管理技士の有資格者は、各工事会社からさらに求められる可能性もあります。

    求められる能力と知識

    情報と通信、電子の違いは何ですか?

    電気通信工事施工管理技士で求められる情報とは、プログラミングやソフトウェアを支える理論的な内容のことです。一方通信は、いわゆるインターネットなどデータのやり取りや周波数などに関する知識・技術などを指します。そして電子工学とは、半導体や集積回路など、制御に関する分野のことです。

    電気通信工事施工管理技士に求められる能力は、まず電気通信工事施工管理技士の有資格者であることです。

    そして必要な知識は情報技術や電気技術、電気理論や通信技術など、技術的な分野に加えて法規(法律)や施工管理も含まれます。

    また、施工管理については、製品やサービスの品質管理や施工担当者や周辺環境の安全管理、工事の工程などまとめ方に関する内容となっています。

    基本的に自身で施工を行う立場ではありませんので、現場管理に関する知識などが求められる点に注目です。

    資格取得の3つのメリット


    続いては電気通信工事施工管理技士の資格取得を目指すメリットを、3つ紹介します。施工管理技士として働く方はもちろん、雇用主である企業にとってもメリットがある点が特徴的です。

    電気通信工事士施工管理技士のメリット
    • 専任の技術者になれる
    • 監理技術者や主任技術者になれる
    • 会社の評価につながる

    営業所の「専任の技術者」になれる

    法律では電気通信工事を含む会社は、営業所を設置するに(500万円以上の工事を請け負う事業所)建設業の許可を受けなければいけません。

    さらに各営業所には、実務経験のある方もしくは電気通信工事施工管理技士を配置する必要があります。

    電気通信工事施工管理技士の資格取得は、専任技術者として採用される・長く勤務できる可能性といったメリットもあります。

    「監理技術者」「主任技術者」になれる

    電気通信工事施工管理技士の資格を取得した場合は、監理技術者と主任技術者として働くことができます。

    監理技術者は総額4,000万円以上の工事を行う現場に必要な人材で、主任技術者は監理技術者の配置をしなくてよい全工事に配置しなければいけません。

    つまり、さまざまな契約金額・規模の電気通信工事の管理で必要とされるのが、電気通信工事施工管理技士ということです。

    施工管理の立場から電気通信工事に携わる方は、特に必要な資格といえるでしょう。

    所属している会社の経営規模の評価が高くなる

    電気通信工事業を営む会社は、電気通信工事施工管理技士を含む施工管理技士の有資格者を雇用することで、企業評価が高くなります。具体的には、経営事項審査で加点されます。

    経営事項審査とは、国や地方公共団体が発注している工事を受注する際に行われる手続きで、規定の条件を満たさなければ入札へ参加できません。

    工事会社にとって電気通信工事施工管理技士の有資格者は、評価・審査という点でも雇用メリットがあります。

    資格・試験概要を詳しく紹介


    ここでは電気通信工事施工管理技士の資格概要や難易度、受験資格について紹介します。電気工事士などと違い、受験資格に条件があるため、受験を目指す方は特に確認しておきましょう。

    学科試験と実地試験がある

    電気通信工事施工管理技士の試験は、1級も2級もどちらも学科試験と実地試験があります

    学科試験に合格した方は、次年度の学科試験が免除され、実地試験だけを受験することもできます。

    なお、学科試験では1級・2級を問わず電気通信工学等と施工管理法、法規の3つの科目を受験しますが、実地試験では1級・2級いずれも施工管理法の範囲だけが出題されます。

    資格取得の難易度や試験の合格率

    1級と2級どちらが難しい?

    電気通信工事施工管理技士は、1級の方が難易度の高い資格です。また、許可されている施工管理現場についても違いがあります。

    電気通信工事施工管理技士は、施工管理や法規だけでなく電気通信に関する幅広く専門的な内容が出題されます。そのため難易度は高いといえるでしょう。

    また、2019年の合格率は1級と2級で、以下の通りです。それぞれ学科試験と実地試験に大きな差はありません。
    電気通信工事施工管理技士の合格率(2019年)
    • 1級学科試験43.1%
    • 1級実地試験49.5%
    • 2級学科試験57.7%
    • 2級実地試験57.1%

    「令和元年度 電気通信工事・造園施工管理技術検定(1級・2級)合格者の発表」(国土交通省) (参考:https://www.mlit.go.jp/report/press/totikensangyo13_hh_000678.html)

    実施日程・受験できる会場

    電気通信工事施工管理技士は、1級と2級で異なる日程です。これから受験を考えている方は、間違えないよう注意しましょう。

    電気通信工事施工管理技士の試験日程
    • 1級学科試験9月上旬
    • 1級実地試験12月上旬
    • 2級学科試験(前期)6月上旬
    • 2級学科試験(後期)11月中旬
    • 2級学科試験と実地試験11月中旬

    また、受験願書受付期間も定められていて、例年1級は5月中で2級は3月・7月中と分かれている点も注目です。

    試験会場についても1級と2級で異なるため、一般社団法人全国建設研修センターなどのwebサイトで確認しておきましょう。また、以下の通り全国47都道府県で実施されません。

    電気通信工事施工管理技士の試験会場
    • 1級学科試験12会場
    • 1級実地試験10会場
    • 2級学科試験(前期)10会場
    • 2級実地試験(後期)16会場
    • 2級学科試験と実地試験16会場

    試験の科目と出題内容を把握しよう

    全くの未経験から資格取得を目指せますか?

    未経験からでも資格取得を目指すことは可能です。しかし、専門性の高い資格ですので、学習期間は長めに確保しておくのがいいでしょう。

    電気通信工事施工管理技士の試験科目は、大きく分けて4科目となっています。また、学科試験3科目と実地試験1科目という構成で、マークシートによる回答方式です。

    学科試験3科目は法規と施工管理、電気通信に関する幅広い内容から出題されます。

    また、電気通信は、通信技術だけでなく電子回路や制御、情報通信(プログラムや機械)や通信設備など複数の項目を覚える必要があります。

    1級と2級で出題科目自体は共通しているものの、出題比率や専門性・難易度は変わっているのが特徴です。

    さらに出題形式は2021年度から変わり、第一次検定合格後に技士補の試験を受験・合格し、二次検定も合格できれば資格取得となります。

    ですので、2021年の受験を目指す方は、今後さらに詳しく発表される出題科目・試験の流れを確認した上で試験対策を新たに立てましょう。

    受験資格が定められている

    電気通信工事施工管理技士を受験するためには、特定の条件(学歴)および資格が必要となります。また、1級と2級で受験資格は異なり、それぞれ複数の項目のうち1つ該当すれば受験可能です。

    1級の試験の受験資格

    電気通信工事施工管理技士1級の試験を受験できるのは、以下のA~Eのいずれかの条件を満たしている方です。

    A:学歴

    学歴による受験資格
    • 大学・専門学校「高度専門士」:指定学科卒業後3年以上の実務経験、指定学科以外卒業後4年6ヶ月以上の実務経験
    • 短期大学・高等専門学校・専門学校「専門士」:指定学科卒業後5年以上の実務経験、指定学科以外卒業後7年6ヶ月以上の実務経験
    • 高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後10年以上の実務経験、指定学科以外卒業後11年6ヶ月以上の実務経験

    B:2級電気通信工事施工管理技術検定合格者

    2級合格による受験資格
    • 2級合格後5年以上の実務経験
    • 2級合格後実務経験が5年未満で学歴が高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後9年以上の実務経験、指定学科以外卒業後10年6ヶ月以上の実務経験
    • 2級合格後実務経験が5年未満で学歴がその他の場合:14年以上の実務経験

    C:電気通信主任技術者資格者証の交付を受け、同種目に関し指導監督的実務経験1年以上を含む6年以上の実務経験がある方

    D:専任の主任技術者の経験が1年(365日)以上ある方

    専任の主任技術者の経験による受験資格
    • 2級合格後1年以上の専任の主任技術者実務経験を含む3年以上の実務経験
    • 2級合格後実務経験が3年未満で学歴が短期大学・高等専門学校・専門学校「専門士」:指定学科以外卒業後7年以上の実務経験
    • 2級合格後実務経験が3年未満で学歴が高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後7年以上の実務経験、指定学科以外卒業後8年6ヶ月以上の実務経験
    • 2級合格後実務経験が3年未満で学歴がその他の場合:12年以上の実務経験
    • 2級に合格しておらず学歴が高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後8年以上の実務経験、指定学科以外卒業後11年6ヶ月以上の実務経験
    • 2級に合格しておらず学歴がその他の場合:13年以上の実務経験

    E:指導監督的実務経験年数が1年以上、及び主任技術者の資格要件成立後専任の監理技術者の設置が必要な工事において当該監理技術者による指導を受けた実務経験年数が2年以上ある方

    監督的実務経験年数などによる受験資格
    • 2級合格後3年以上の実務経験
    • 2級に合格しておらず学歴が高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後8年以上の実務経験

    2級の試験の受験資格

    電気通信工事施工管理技士2級の学科・実地試験を受験できるのは、以下のAかBのいずれかの条件を満たしている方です。

    A:学歴

    学歴による受験資格
    • 大学・専門学校「高度専門士」:指定学科卒業後1年以上の実務経験、指定学科以外卒業後1年6ヶ月以上の実務経験
    • 短期大学・高等専門学校・専門学校「専門士」:指定学科卒業後2年以上の実務経験、指定学科以外卒業後3年以上の実務経験
    • 高等学校・中等教育学校・専門学校(「高度専門士」「専門士」を除く):指定学科卒業後3年以上の実務経験、指定学科以外卒業後4年6ヶ月以上の実務経験
    • その他:8年以上の実務経験

    B:電気通信主任技術者資格者証の交付を受け、同種目に関し1年以上の実務経験のある方

    なお、学科試験だけを受験する方は、受験する年度に17歳以上であることが条件となります。

    また、実地試験だけを受験する場合は、以下のいずれかの条件を満たしていなくてはなりません。

    実地試験だけを受験する条件
    • 前年度電気通信工事施工管理技術検定で学科・実地試験の学科試験に合格していること
    • 前年度の学科試験のみ合格者で、なおかつAもしくはBに該当すること
    • 第二次試験のうち技術分門の電気電子部門か総合技術監理部門に合格し、AもしくはBに該当すること

    受験の手続きの手順を確認

    受験の申込みは簡易書留郵便による個人別申込みに限られます。遅れないようにかならず願書受付期間を把握しておきましょう。

    また、インターネットでは申込めないため、事前に申込用紙を購入しておく必要があります。ウェブサイトかコールセンター、郵送、全国建設研修センターや地域づくり協議会の窓口などで入手しておいてください。

    願書提出時には、証明写真と住民票も必要です。さらに、1級で15年以上、2級で8年以上の実務経験がある場合と2級の学科のみ受験者以外は卒業証明書も必要です。

    できれば事前に準備し、願書受付期間を過ぎないように注意してください。

    まとめ

    以上、電気通信工事施工管理技士の資格概要や難易度、仕事内容や将来性について解説しました。

    2019年に新設された資格ということもあり、過去問による試験対策はまだ難しいものの参考書や問題集などはあるので、試験対策は可能です。

    今後5G技術の本格的な運用と共に、関連設備の設置や施工管理はより必要とされる職業になります。年収は実務経験10年以上で平均400万円を超えるので、長く続けられる仕事でもあります。

    これから受験を考えている方は、まず電気通信工事施工管理技士の受験資格と2021年の出題科目や試験の流れに関する変更点を確認した上で試験対策を始めてみてください。

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